「まだ元気だから大丈夫」「財産が多くないから揉めないだろう」
そう思って遺言書を後回しにしていませんか?
実は、遺言書がないことで、残された家族が予想外の負担を強いられるケースが後を絶ちません。
| エンディングノート | 遺言書(公正証書・自筆) | |
|---|---|---|
| 法的効力 | なし | あり |
| 財産の処分 | 希望は書けるが、強制できない | 誰に何を渡すか決定できる |
| 形式・ルール | 自由 | 厳格なルールあり(不備は無効) |
| 主な目的 | 家族への想い・事務連絡 | 争族防止・確実な財産承継 |
| 書き直し | いつでも何度でも気軽に | 書き直しには所定の手続きが必要 |
エンディングノートは、自分が亡くなった後や、病気などで意思疎通ができなくなった際、残された家族が困らないようにするための「備忘録・メッセージ」です。
・葬儀や納骨の希望(家族葬にしたい、あの寺に入れてほしい等)
・延命治療や介護の希望(尊厳死の意思など)
・SNSのIDやパスワード、サブスクの解約リスト
・友人・知人の連絡先
・家族への感謝の言葉
メリット :形式が自由で、思い立った時にすぐ書ける
デメリット:相続人の一人が反対すればその通りにはならない
遺言書は、自分の財産を誰に引き継がせるかを確定させる、民法に基づいた法的拘束力がある書類です。
・誰にどの財産を相続させるかの指定
・法定相続人以外(孫、世話になった人、団体など)への遺贈
・遺言執行者の指定(手続きを代行する人を決める)
・認知や、相続人の廃除
メリット :相続手続きがスムーズになり、親族間の争いを防げる
デメリット:書き方のルールを間違えると無効になるリスクがある
「どちらか一方でいい」のではなく、「遺言書で骨組み(財産の円滑な相続)を固め、エンディングノートで肉付け(想い)を伝える」のが理想的です。
遺言書で、不動産や預貯金の帰属先(誰に相続させるか)をハッキリさせ、トラブルの種を摘み取り、エンディングノートで、遺言書には書ききれない細かな希望や、家族への感謝を伝えるとよいでしょう。
このように使い分けることで、法的にも感情的にも円満な相続が実現します。